マイセン磁器美術館(その2)

見学用工房でのマイセン磁器製作実演


成形師による実演

 原型から作られた個々の部品を組立て、成形用工具を用いて継目を均します。接合部は部品と同じ生地で繋ぎます。自分の経験から言っても部品と接着に使う生地の水分量はかなり気を使う作業だと思います。



 細かな装飾パーツ

 こういった細かな装飾品の製作も成形師の作業です。細かなパーツは型抜きで作りますが花びらやつるなどは手びねりで作ります。
ラベルには 「触らないで下さい!」と書いてあります。




 継目を埋めるだけではなく、表面の凹凸や襞の表現を補っていきます。焼成の過程で16%程度の収縮が起こるので、それも勘定に入れて出来上がりでベストになるように仕上げていくとのことでした。




 これらの作業は、それぞれの様式を押さえた上で、原型の表現を損なうこと無く行う必要があるので、成形師には高い素養が要求されます。



各パーツの抜き型



 右側の見本を参考に仕上げていきます。「個々の成形師による個性は出ないのか?」と聞いた処、「見るものが見れば判るが、あからさまに特徴が出てはいけない」とのことでした。あまり趣味に走ることは許されないようです。




絵付け作業実演

 一回目の焼成で素焼きした表面に下絵付けを施します。この後高温での本焼成が控えているのでこの段階で使用出来る顔料は限られており、マイセンを代表する青色はこの段階で使用されます。本焼成して施釉した表面に色絵付けを施します。この後もう一度焼き付け焼成して完成です。




 定型的な模様はステンシルも使われていますが、ほとんどの作業は手作業のようです。






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