TSR-2(6)

TSR-2(その6)キット他あれこれ


 72のTSR-2というと、古くは76年にリリースされたコントレールのバキュームキットくらいしかなくて、長い間作りたくても作れない状態が続いていました。


コントレール 1/72 バキュームキット

 今となっては押入れの肥やしですが、機首周り以外はそれっぽい作りで、いつかは何とかと思っている内に時期を失してしまいました。





マーリンモデル 1/72

 マーリンモデルのキットはバキュームしかない状況に簡易インジェクションとして出現したものですが、中身たるや「作れるもんなら作ってみろ」と言わんばかりの代物で、まぁ何というかスクラッチの芯くらいに思うしかないようなキットでした。
 この完成品もキットの部品をプラ板で繋ぎあわせたような構造でようやく形になっています。20年近く前の馬力が有った頃なのでなんとか完成した一品です。
 キットを見つけた時も72のTSR-2のキットがあの大きさの箱に収まっているということがなかなか信じられず、入手にあたって実は144じゃなかろうかと相当悩んだ記憶があります。





アードバークモデルズ 1/72 レジンキット

 アードバークのキットは仲々しっかりした出来のものです。細かな部品はメタルとエッチングで出来ています。箱もマーリンの10倍くらい大きいです(それでもエアフィックスの半分以下)。
 このキットはもともとレジテックのブランドで94年頃に発売されたものの流れをくむようです。レジテックの破綻後トードレジン→メイントラック→スワンモデルとマスターが流れ、99年にアードバークから発売されています。写真のキットは2000年頃に入手したものです。
 アードバークのキットはレジテックのマスターではなくクローンであると言われています。アードバークは02年にヘリテージアビエーションと名を変え、このブランドでもキットが出ていました。




XR220 エアフィックス 1/72


 発売告知からさんざん待たされて06年にようやく出たまともなキット。何ともだるいモールドで合いの悪い部分も多く、一部では「簡易インジェクション」と言われていますが、「真の簡易インジェクションキット」たるマーリンモデルを組んだ経験から言えば立派なインジェクションキットです。
 上の写真はストレートに組んだものなので、あちこち手を入れた下の写真と比べるとインテーク付近のラインの違いがわかると思います。





XR222  エアフィックス 1/72



XR222  エアフィックス 1/72

 上写真のキットはTSR-2MSとして再販されたもの。
 「世界限定10000個」なんて煽ったものだからTSR-2としては出し難いのか、日本以外では売れて無い(ロンドンのおもちゃ屋ハムリーズでは絶賛半額バーゲン中でも売れ残ってた)からなのか。
 写真の完成品はコクピットにPavlaModels、主翼フラップ他にCKMのパーツを使用。インテークはCKMのパーツを芯にプラペーパーの集積。





XR222 コーギー 1/72 ダイキャストモデル

 コーギーからはダイキャストモデルでXR219、220、222の3種類が発売されています。細部の違いもきっちり押さえて精密な作りです。

 この他、「paperhobby」というサイトで1/72のペーパーモデルがダウンロード出来ます。


 他のスケールでは、IPMS Austriaから1/33のカードキット(ペーパーモデル)が入手出来ます。後48ではエアフィックスのインジェクションキットの他に、ダイナベクターとコントレール/サンガーのバキュームキットがありますが、エアフィックスのキットが出ている現在、コントレール/サンガーを無理に探す必要もないでしょう。ダイナベクターのキットは手許にあればエアフィックス製作時の参考資料として価値が高いです。
 144では古くはスターミニチュア、最近ではウルフパック、といったところからレジンキットが出ていましたが、ピットロードのキットが有る今はもう寿命を終えたと言えるでしょう。他、144の食玩と、小スケールのメタルキットが出ていたはずです。


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