駆逐艦「初春」(1)


 帝国海軍駆逐艦の押入れ在庫はこれが最後
無理押しの代名詞、駆逐艦「初春 1933」です。



 暁型の85%の船体に同等以上の装備(主砲1門減、発射管は同数、但し次発装填装置付きなので携行雷数はオドロキの18本。巡潜乙型より多い)という無理無理の駆逐艦。試運転で転覆しかけたという曰くつきのフネです。
 デザイナーがユーザーの声に無条件に従うとこうなる、という見本のようなフネですね。


丁型駆逐艦と

 丁型は約1300t、主砲3門発射管4門、初春は1400tで主砲5門発射管9門です。いかに重武装だったかがよく判ります。



 暁型より10m短い船体に同等以上の上部構造物が載るので、必然的に折り重なって重心が上がっていくのがよく判ります。船体後半部は殆ど雷装で埋め尽くされています。
 図面を引いている段階で「ダメだこりゃ」だったんじゃないでしょうか…。



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