軽巡洋艦「大淀」(1)


最後の連合艦隊旗艦「大淀」です。

アオシマ 1/700「大淀」

 どうやら限定品らしいのですが、構わず作ってしまいます。
軽巡洋艦とは言うものの、全長200m近い大型艦です。が、このフネ、ずいぶんとほっそりした船体です。



同スケール「千代田」と

 手許の資料でも数値に若干差が有りますが、千代田は排水量11000t、全長192m、全幅18.8m。一方、大淀は排水量8164t、全長192m、全幅16.6mとなっています。
 速度と航続力が劣りますが、当初目的の潜水艦隊指揮なら14センチ砲装備の「日進」辺りで十分務まったんじゃないでしょうか、全幅17m弱では細すぎて空母にも改装できなかったのでしょうね。就役したものの使い途に困ったのも判る気がします。
 わざわざ新規設計の船体を起こす必要があったのか疑問です。




同スケール「三隈」と

 三隈は排水量12000t、全長201m、全幅18.2mで一回り大きいです。ほぼ同サイズの「伊吹」が空母に改造されたことを考えると、やはり全幅17mというのが発展性を奪ったようですね。

 昭和6年から9年度にかけては軍縮条約逃れの特殊設計のフネが1万トンクラスで多く計画されていますが、その殆どが専用設計の船体で線図に共通性がありません。200m×19m程度で1万トンの共通船体で賄えると思うのですが、この辺りが余裕の無さと言うか貧乏性というか・・・。大淀も鈴谷か日進の図面流用という発想はなかったのでしょうか?

 大体、帝国海軍のフネは細長いのですが、一体どういう理由なんでしょう?
設計思想の問題なのか、ドックなど建造施設の制限なのか、興味のあるところです。


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