バッカニアあれこれ(1)


久しぶりに押し入れの中から1/72バッカニアのキットを引っ張りだしてきました。

 まずは最古参、エアフィックスのS.1
1960年初版発売ですから、まだS.1の採用前です。

このキットは79年か80年ころに入手した物。
この後、完成品写真のパッケージになり、85年頃までは店頭に並んでいました。
S.1と謳ってますが、中身は試作機のNa.39です。
XK491は試作6号機ですね。
まともなS.1にするのはかなり困難です。

この後、72年にフロッグから 74年にはマッチボックスからS.2が発売されています。
フロッグのキットはノボを経て東欧のブランドでたまに見かけます。
マッチボックスの方は、現在はレベルブランドで発売されています。

しばらく見かけかなかったマッチボックスのキットは
2014年頃にレベルブランドで再版されています。

マッチの頃は緑・白・青の三食モールドでしたが、
さすがにレベルでは単色モールドです。
組んでみるとそれなりの形にはなりますが、
やたらアチコチ分割されているうえにさほど精度が良くないのでなんとも・・・
これに手を入れるならエアをいじる方がまだマシかと思います。
でも海外の作例はこのキットがベースのモノが結構あって驚かされます。


 中々まともなキットが出ないなか、
ようやく1989年にエアフィックスから発売されたまともなS.2。
発売当時に1ダース確保したのもようやく残り2つです。
凸モールドのポッテリしたキットですが
今のところ72で入手が簡単かつまともなキットはこれしかありません。
レドームがちょっと太かったり、細部がアレだったりしますけど、
あれこれ手を入れながら親しんでいます。

2010年にアップデートされたキット
中身は同じですが、S.50用の大型スリッパタンクやウィングチップ無しの翼端、
RWRやレーザー誘導爆弾関連パーツなどが追加されています。
追加パーツ目当てで買ってみたものの、凹モールドの新パーツと昔ながらの本体では
如何にもミスマッチで箱絵の機体にするにはかなりリサーチと修正が必要です。

  このほかレジンキットではチェックマスターからいくつかS.2のバリエーションが発売されています。良さげではあるのですが、エアの在庫がある中でS.2に大枚はたくのは躊躇われていたところに、こいつが出ました。

2016年にスケールレジン社から発売されたS.1です。NA.39も同時に発売されています。
結構な値段でしたが、十分値段に見合った出来です。正直作ってしまうのが勿体ない。
やたら細かいパーツのあるレジンキットなので工作方法を検討中です。


以下は、ロンドンで見てきた実機写真です。

バッカニア S.2B XV865  IWM Duxford

 XV865は1968年7月24日にS.2として初飛行し、1968年10月から海軍に配備された機体です。この機体は736NASへの配備を経て、1973年にS.2D仕様に改修の後、809NASでHMSアークロイヤルのクルーズ参加しています。
 1978年のアークロイヤル退役後、XV865は、S.2B仕様に再度改修され英空軍へ移籍。208SQN・12SQNに配備。1986年にシーイーグルの運用能力を追加。237OCUを経て、1994年に208SQNで経歴を終えました。その後、教材として使われた後1999年から、帝国戦争博物館に所有されています。


バッカニアS.2B XV865



TVマーテル 空対地ミサイル




主翼折りたたみ部

中の方でよく見えませんが、かなりゴツいヒンジが使われています。


















バッカニア S.2B XW547  RAF Museum Hendon

  XW547は1972年10月に英空軍の15SQNに配備されています。1991年には写真のような砂漠迷彩で、グランビー作戦 ― 『最初の』湾岸戦争 ― に参加しています。
展示ルートの関係で前に回れないのが残念。その代わりエアブレーキはじっくり見ることができました。


















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